TEL:0120-3131-45

労働問題の取扱分野の一覧 労働審等

弁護士による労働問題Q&A

所長・弁護士紹介 顧問契約 労働問題 キャンペーン 労働問題トラブル診断シート 依頼者の声 労働問題 労働審判 弁護士

吉村労働再生法律事務所

労働問題に強い弁護士所在地
〒101-0053
東京都千代田区神田美土代町11-12
ニチヨビル6F
受付時間

平日・土曜 9:30~21:00
日曜・祝日 ご要望により対応可能
24時間無料法律相談予約受付

電話番号

TEL 0120-3131-45
FAX 03-3518-6059

試用期間中の本採用拒否

ご質問

当社では、試用期間を4ヶ月と定めています。今回、新卒で採用した社員の業務遂行能力が低く、本採用の拒否をしたいと考えています。本採用拒否できるのはどのような場合でしょうか?また、試用期間途中でも本採用を拒否して解雇することができるのでしょうか?本採用の拒否ができない場合、試用期間の延長をすることはできますか?

回答

試用期間中の雇用契約の法的性質は、解約権留保付の雇用契約であるとするのが判例の立場です(三菱樹脂本採用拒否事件・最大判昭48・12・12・労判189.16)。そして、「留保解約権に基づく解雇は,これを通常の解雇と全く同一に論ずることはできず,前者については,後者の場合よりも広い範囲における解雇の自由が認められ(る)」としつつ、留保解約権の行使は「解約権留保の趣旨・目的に照らして客観的に合理的な理由が存し,社会通念上相当として是認されうる場合にのみ許される」とされています(前記判例)。従って、業務遂行能力が欠けていることが客観的に明らかであり、指導・教育を何度も行ったが全く改善の余地がない等の特段の事情がない限り、新卒社員の本採用拒否は難しいと思われます。
また、試用期間は、労使間で合意された適正判定期間ですので、原則として試用期間前に留保解約権を行使することは、使用者が一方的に試用期間を短縮することになり認められません。試用期間を待つまでもない特段の事情がある場合は例外を考え得ますが、想定するのは現実的には難しいと言えるでしょう。
試用期間の延長は、労働者にとって不利益になることが多く、就業規則等に明文の定めがある場合、労働者が同意している場合、労働者の適性に明かな問題がある場合などに限りできると考えられます。

24時間無料法律相談受付 TEL:0120-3131-45

  • 試用期間中は、解約権留保付労働契約であり、解約権の行使には合理的理由及び社会的相当性が必要となる。
  • 本採用社員の解雇よりは比較的広い裁量があるが、慎重に行う必要がある。
  • 試用期間前の留保解約権の行使は原則的には認められない。
  • 試用期間の延長も就業規則等に明文の定めや労働者の同意がなければ原則として認められない。

解説

只今鋭意作成中です。

対応方法

1 まずは弁護士に相談!

本採用拒否を行うために貴社が採れる手段は,ケースバイケースに存在します。もっとも,従業員にとっても生活の糧となる収入が途絶えることになりますので,安易な措置はトラブルを生み,かえって貴社に混乱とコストの負担をかけることにもなりかねません。
まずは,なるべく早くご相談下さい。相談が早ければ早いほどとりうる手段は多いものです。
弁護士は,あなたのご事情を伺い,具体的対応策をあなたと一緒に検討し,最善の解決策をアドバイスします。
貴社のケースでは解雇は有効になるのか否か,具体的な対策として打つべき手は何か,証拠として押さえておくべきものは何か等をアドバイスします。

2 証拠の収集

法的措置に対応する場合はもちろん,交渉による解決を目指す場合も,証拠の確保が極めて重要になります。貴社にとって有利な証拠を出来るだけ確保して下さい。

3 労働者との交渉

まずは,法的措置に進む前に,労働者と交渉して,貴社の望む結果(問題社員の退職,解雇,低額の解決金の支払い等より有利な条件での退職等)が得られるようにします。
裁判に訴えられる前の交渉の時点で解決できれば,貴社にとっても次のようなメリットがあります。

①早期に解決できることにより,人的負担が回避できる。

法的手続に進んだ場合,労働者に関係する従業員(同僚・上司)はもちろん,経営者にも時間・労力・精神的負担を割くことを要求されます。この負担が日常業務に加わることで,かなりの負担感となります。交渉で解決することによりかかる人的負担が早期に回避できます。

②労働審判・訴訟等の法的手続に進んだ場合より解決金の水準が低い

一般に法的手続に進む場合に比べ,企業が支払う解決金の金額は低いものとなります。

4 裁判対応

労働者との間で交渉による解決が図れない場合は,労働者は自己の権利の実現を求めて裁判を起こす可能性が高いと言えます。具体的には,賃金仮払い仮処分手続,労働審判手続,訴訟手続などがありますが,労働者が事案に応じて手続を選択して,自己の請求の実現を目指すことになります。貴社としては,かかる労働者の法的請求に適切に対応する必要があります。

労働問題.comの対応

1 経験豊富な弁護士に相談

労働問題は適用される法律が難解で事実関係が極めて複雑であり,また,貴社が採るべき対応策はケースバイケースで決めざるを得ません。貴社独自で調査の上でのご対応が,時に誤った方法であることも多分にございます。
そこで,まず,労働問題について豊富な経験実績を有する弁護士にご相談下さい。ご相談が早ければ早いほどとりうる手段は多いのが実際ですので,トラブルが少しでも生じましたら出来るだけ早期にご相談されることをお勧めいたします。
労働問題.COMでは,常に労働問題を専門的に取り扱う経験豊富な弁護士が直接対応させていただいております(原則的に代表弁護士である吉村が対応させて頂きます。)。裁判のリスクを踏まえながら,法律上の問題点を指摘しつつも,抽象的な法律論に終始することなく,貴社が採るべき具体的な対応策を助言いたします。早期のご相談により紛争を未然に防止することが出来た事例が多数ございます。また、その後の交渉・裁判対応においても有利な対応を取ることが出来ます。

2 継続的なご相談・コンサルティング

労使間のトラブルは一時的なものではなく,長期化することがしばしばあります。ケースバイケースに採るべき対応策や確保すべき証拠も異なりますし,時々刻々と状況が変わっていき,その都度適切な対応をとることが必要です。この対応が間違っていた為に,その後の交渉や法的措置の段階で不利な状況に立たされることもままあります。
労働問題.COMでは,経験豊富な弁護士が,継続的なご相談を受けコンサルティングを行います。初期の段階より貴社にとって有利な対応をアドバイスしていきます。それにより,その後の交渉・法的措置にとって有利な証拠を確保でき,適切な対応をとることで,万全の準備が出来ます。また,継続的に相談が出来ることにより安心して他の日常業務に専念していただくことができます。

3 貴社を代理して労働者(弁護士,労働組合)と交渉いたします。

労働者の対応は様々ですが,貴社へ要求を認めさせるために,様々な働きかけをする事が多いのが実情です。労働者が弁護士や労働組合を介して,会社に対し各種の請求を行い,交渉を求めることはよくあることです。弁護士や労働組合はこの種事案の交渉のプロですので,貴社独自で臨むことで,あらぬ言質や証拠をとられ,本来了承する必要のない要求まで認めさせられることもしばしばです。貴社独自でのご対応は,一般的には困難であることが多いといえます。
そこで,労働問題.COMでは,労使間の交渉対応に精通した弁護士が,貴社に代わって交渉の対応を致します。具体的には,貴社担当者から詳細なヒアリングを実施し,証拠の収集等の準備を行った上で,弁護士が法的根拠に基づいた通知書を出し,適切に交渉することで,貴社にとって有利な結論を,裁判を経ずに勝ち取ることも可能となります。

4 裁判対応

労働者が労働審判,仮処分,訴訟などの裁判を起こしてくる場合が近時急増しています。かかる裁判への対応は法律で訴訟代理権を独占する弁護士のみが対応することができます。
但し,労働問題を適切に対応することができるのは労働問題について豊富な経験実績を有する弁護士に他なりませんが,労働問題は極めて特殊専門領域であるため,経験実績がない又は乏しい弁護士が殆どである実情があります。
労働問題.COMでは,労働事件を専門分野とし,裁判対応の豊富な経験実績を有する弁護士が常時対応させていただいております。貴社に対し,最善の弁護活動をお約束いたします。

弁護士費用はこちら

参考裁判例

内定取消しが無効と判断された事例

大日本印刷事件事件

最高裁判所第2小法廷判決昭和54年7月20日 労判323号 19頁

(事案の概要)

Xは昭和四〇年四月一八日滋賀大学経済学部に入学し、同四四年三月一八日同大学同学部を卒業した。Yは、総合印刷を業とする株式会社である。滋賀大卒業を翌年にひかえた昭和43年7月Yの労働条件の大要を了知の上採用試験を受け、採用内定通知を得、折返し「自己都合による入社取消をせず、明年3月入社する。経歴詐称、共産主義運動関与、卒業不能、健康悪化、その他勤務不適当等の事由があればYから内定を取消しても異議はない。」と記載した誓約書を送付し、その後Yから送られた被告の近況報告等のパンフレットをよみ、Yに近次報告を送つたりしたが、昭和44年2月被告から突如内定の取消通知を受けた。Xは、受験が労働契約の申込み、内定通知が承諾であつて、内定取消は解雇であり、その理由はXの思想信条を理由とするから無効であるとして地位確認、賃金、慰藉料の支払いを求めた。

(裁判所の判断)

1 採用内定の法的性質
まず,採用内定の法的性質について,「本件採用内定通知のほかには労働契約締結のための特段の意思表示をすることが予定されていなかつたことを考慮するとき、上告人(筆者注:Y)からの募集(申込みの誘引)に対し、被上告人(筆者注:X)が応募したのは、労働契約の申込みであり、これに対する上告人からの採用内定通知は、右申込みに対する承諾であつて、被上告人の本件誓約書の提出とあいまつて、これにより、被上告人と上告人との間に、被上告人の就労の始期を昭和四四年大学卒業直後とし、それまでの間、本件誓約書記載の五項目の採用内定取消事由に基づく解約権を留保した労働契約が成立したと解する」として,始期付解約権留保付労働契約であると判示した。

2 採用内定の取り消し事由
次に,採用内定の取り消し事由については,「採用内定の取消事由は、採用内定当時知ることができず、また知ることが期待できないような事実であつて、これを理由として採用内定を取消すことが解約権留保の趣旨、目的に照らして客観的に合理的と認められ社会通念上相当として是認することができるものに限られると解するのが相当である。」と判示した。その上で,「本件採用内定取消事由の中心をなすものは「被上告人はグルーミーな印象なので当初から不適格と思われたが、それを打ち消す材料が出るかも知れないので採用内定としておいたところ、そのような材料が出なかつた。」というのであるが、グルーミーな印象であることは当初からわかつていたことであるから、上告人としてはその段階で調査を尽くせば、従業員としての適格性の有無を判断することができたのに、不適格と思いながら採用を内定し、その後右不適格性を打ち消す材料が出なかつたので内定を取り消すということは、解約権留保の趣旨、目的に照らして社会通念上相当として是認することができず、解約権の濫用というべきであり、右のような事由をもつて、本件誓約書の確認事項二、「5」所定の解約事由にあたるとすることはできない」と判示した。

3 認められた請求
(1) 過去の未払賃金,判決確定までの賃金
(2) 慰謝料 100万円
(3) 弁護士費用 50万円

インフォミックス(採用内定取消)事件

東京地方裁判所決定 平成9年10月31日 労判726号 37号

(事案の概要)

Xは、N工業大学大学院を修了後、訴外A社に勤務していたが、平成八年一二月中旬頃、A社の元同僚であったY社のBから、Y社がマネージャーを探しているので是非話を聞いて欲しいと持ちかけられた。Xは、BのほかY社役員や人事部長らと数回面接をした結果、是非入社してほしいと強く勧誘され、また,自分のキャリアアップを図ることができることなどからY社に入社することを決意し、Y社が提示した採用条件事項(コンサルティンググループのマネージャーとしての採用等)を確認の上、正当な理由がない限り入社を拒否しない旨の入社承諾書を提出した。ところが入社の約二週間前になって、Y社はXに、業績不振により経費削減、事業計画の見直しが進行しており、その結果、Xの配属を予定していたコンサルティンググループ部門自体が存続しなくなった。そこで、(1)Xの新たな職務をシステムエンジニア(SE=マネージャー待遇)としたい旨の職種の変更を申し入れ、それが無理であれば、(2)基本給の三カ月分の補償による入社辞退、または(3)再就職を図るために入社はするが、試用期間(三カ月)経過後に辞める、のいずれかを選択してほしいと申し入れた。これに対してXは、当初の約束どおりマネージャーとして雇用してほしいこと、再就職のため三カ月だけ籍を置くことは認められない、訴外A社も辞めたので全力を尽くしてY社で働きたいと申し入れたが、Y社は社内事情の変化などを理由に、本件採用内定を取り消す旨の意思表示をした。そこで,Xが、Y社の採用内定取消の無効を主張して、地位保全及び賃金の仮払いを申し立てたものである。

(裁判所の判断)

1 内定取消事由について
「始期付解約留保権付労働契約における留保解約権の行使(採用内定取消)は、解約権留保の趣旨、目的に照らして客観的に合理的と認められ、社会通念上相当として是認することができるものに限られると解するのが相当である(最高裁昭和五四年七月二〇日第二小法廷判決・民集三三巻五号五八二頁参照。)。そして、採用内定者は、現実には就労していないものの、当該労働契約に拘束され、他に就職することができない地位に置かれているのであるから、企業が経営の悪化等を理由に留保解約権の行使(採用内定取消)をする場合には、いわゆる整理解雇の有効性の判断に関する①人員削減の必要性、②人員削減の手段として整理解雇することの必要性、③被解雇者選定の合理性、④手続の妥当性という四要素を総合考慮のうえ、解約留保権の趣旨、目的に照らして客観的に合理的と認められ、社会通念上相当と是認することができるかどうかを判断すべきである。」として,整理解雇の4要素に沿って判断する旨判示した。

2 あてはめ
「債務者(筆者注:Y 以下同様)は、経営悪化による人員削減の必要性が高く、そのために従業員に対して希望退職等を募る一方、債権者(筆者注:X 以下同様)を含む採用内定者に対しては入社の辞退勧告とそれに伴う相応の補償を申し入れ、債権者には入社を前提に職種変更の打診をしたなど、債権者に対して本件採用内定の取消回避のために相当の努力を尽くしていることが認められ、その意味において、本件内定取消は客観的に合理的な理由があるということができる。しかしながら、債務者がとった本件内定取消前後の対応には誠実性に欠けるところがあり、債権者の本件採用内定に至る経緯や本件内定取消によって債権者が著しい不利益を被っていることを考慮すれば、本件内定取消は社会通念に照らし相当と是認することはできないというべきである。」と判示し,④手続の妥当性が欠けると判断した。

内定取消しが有効と判断された事例

電電公社近畿電通局事件

最高裁昭和55年5月30日 労判342号 16頁

(事案の概要)

Xは、昭和44年9月、Y公社の社員募集試験を受け、第一・二次試験とも合格し、同年11月、Y公社から(1)昭和45年4月1日付で採用する、(2)大阪北地区管理部に仮配置する、(3)採用職種は機械職見習社員とする、(4)入社前に再度健康診断を行ない異常があれば採用を取り消すことがあるとの採用通知を受け、その後、Y公社の指示どおり入社懇談会に出席し、再度健康診断を受けたところ、昭和45年3月20日、Y公社から理由を明らかにされないまま採用取消の通告を受けた。そこで、Xは、Y公社との間に右採用通知を受けたことにより入社前に再び健康診断を受け異常があつた場合を解除条件として、同年4月1日を始期とする労働契約が成立したところ、健康診断を受け異常がなかつたから解除条件は不成就となつたもので、右採用取消は、契約の解除であつて職員の免職条件を定めた同公社法31条に反し無効である、かりに、右採用取消がY公社主張のとおりXが反戦団体に加入していることを理由とするものであれば、結社の自由を侵すもので無効であるとして、右採用取消の効力停止と金員支払いの仮処分を申請した。

(裁判所の判断)

1 労働契約の成立
被上告人(筆者注:Y 以下同様)から上告人(筆者注:X 以下同様)に交付された本件採用通知には、採用の日、配置先、採用職種及び身分を具体的に明示しており、右採用通知のほかには労働契約締結のための特段の意思表示をすることが予定されていなかつたと解することができるから、上告人が被上告人からの社員公募に応募したのは、労働契約の申込みであり、これに対する被上告人からの右採用通知は、右申込みに対する承諾であつて、これにより、上告人と被上告人との間に、いわゆる採用内定の一態様として、労働契約の効力発生の始期を右採用通知に明示された昭和四五年四月一日とする労働契約が成立したと解するのが相当である。

2 採用内定取消事由について
右労働契約においては、上告人が再度の健康診断で異常があつた場合又は誓約書等を所定の期日までに提出しない場合には採用を取り消しうるものとしているが、被上告人による解約権の留保は右の場合に限られるものではなく、被上告人において採用内定当時知ることができず、また知ることが期待できないような事実であつて、これを理由として採用内定を取り消すことが解約権留保の趣旨、目的に照らして客観的に合理的と認められ社会通念上相当として是認することができる場合をも含むと解するのが相当であり、本件採用取消の通知は、右解約権に基づく解約申入れとみるべきである。したがつて、採用内定を取り消すについては、労働契約が効力を発生した後に適用されるべき日本電信電話公社法三一条、日本電信電話公社職員就業規則五五条、日本電信電話公社準職員就業規則五八条の規定が適用されるものでないことも明らかである。

3 本件へのあてはめ
被上告人において本件採用の取消をしたのは、上告人が反戦青年委員会に所属し、その指導的地位にある者の行動として、大阪市公安条例等違反の現行犯として逮捕され、起訴猶予処分を受ける程度の違法行為をしたことが判明したためであつて、被上告人において右のような違法行為を積極的に敢行した上告人を見習社員として雇用することは相当でなく、被上告人が上告人を見習社員としての適格性を欠くと判断し、本件採用の取消をしたことは、解約権留保の趣旨、目的に照らして社会通念上相当として是認することができるから、解約権の行使は有効と解すべきである。

24時間無料法律相談受付 TEL:0120-3131-45

ご挨拶 / 弁護士紹介 / 安心の費用 / 地図・アクセス / 無料法律相談 / 法律相談の流れ / よくある質問 / 依頼者の声 / お問い合わせ