消滅時効が生じたとの反論

社長
労働者からの残業代の支払を求める労働審判や訴訟において,消滅時効が生じたとの反論があると聞きました。具体的にはどのようにすればよいのでしょうか?
弁護士吉村雄二郎
残業代請求権は,権利を行使することができる時から2年間を経過すると,消滅時効が完成するため(民法166条1項,労働基準法115条),このような要件を満たす場合には,使用者の消滅時効の援用によって残業代請求権は消滅します。具体的には,①労働者が権利を行使することが可能になった時点から,2年間の期間が経過したこと,②会社側が労働者に対して,消滅時効を援用する旨の意思表示をしたことを主張することになります。

 

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