報道機関が公表する懲戒処分事例のうち”経歴詐称による懲戒事例”について情報を整理した。
懲戒処分を検討に際しては,公的機関や民間企業における具体的な実例に過ぎず,必ずしも裁判に耐えうる処分事例とは限らないことを考慮の上,参考にしてもらいたい。
【参考記事】
社員による不祥事が生じた際,会社は懲戒処分を検討することが多い。会社の秩序を守るためには厳しい処分をもって臨みたい。しかし,懲戒処分の選択を誤ると,後々になって従業員から懲戒処分無効の訴訟を起こされるリスクがある。とはいえ,[…]
2018.11.26 大卒を高卒と偽り勤務 38年でバレて懲戒免職 神戸市職員
神戸市は26日、最終学歴を詐称したとして、経済観光局の男性事務職員(63)を懲戒免職にしたと、発表した。大学を卒業していたのに採用試験の際に履歴書には高卒と記載し、高卒以下に限定されている区分を受験して合格し、1980年5月から勤務していた。
市が匿名の通報を受けて確認したところ、78年3月に大学を卒業していたことが発覚した。市は2006年度に学歴の全庁調査をしていたが、この職員は上司に虚偽の報告をしていたという。(神戸新聞)
2022.4.1 虚偽学歴を記載 合格の臨時助教諭、埼玉県教委が懲戒免職
埼玉県教育委員会は31日、教員採用試験の出願や小学校教諭普通免許状の取得に必要な書類計5点を偽造したとし、臨時的任用教員として勤務する助教諭(30)を免職の懲戒処分とした。
県教育局小中学校人事課によると、助教諭は2021年5月、22年度県公立学校教員採用選考試験の志願書に、既に除籍されていた通信制大学で必要な単位を取得中であるという虚偽の学歴を記載して提出。合格したため、同年11月にも書類2点を偽造した。
今年3月17日に新たに偽造した書類2点を提出した際、県教委の担当者が単位の不足を指摘。22日に校長と面談して発覚した。助教諭は「書類の提出期限が迫る中で単位が取得できておらず、誰にも相談できずにやってしまった」という趣旨の説明をしているという。(埼玉新聞)